高度医療

安全で高度な泌尿器科治療を
提供できる医療圏の実現を目指し

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シミズ病院グループの泌尿器科では、「患者さまに納得していただける医療」を基本理念に掲げ、膀胱炎・腎盂腎炎・腎結石・尿管結石・前立腺肥大症・膀胱機能障害などの良性疾患、および前立腺癌・膀胱癌・腎臓癌といった悪性疾患などに対する診療を行っています。

4病院の泌尿器科医が連携し、地域医療を充実させる

患者を悩ませないシミズ病院グループ診療体制

伊夫貴:泌尿器科の疾患は、癌・排尿障害・結石・感染症など幅広く、必要な処置や治療法はそれぞれで大きく異なります。いざ治療を受けようと思っても「(この症状なら)どこの病院に行けばいいのか分からない」と戸惑われる方も多いようです。そこでシミズ病院グループでは、患者のこうした悩みを解消し、いつでも安心して治療を受けていただけるよう、グループ4病院の連携強化に取り組んでいます。

米田:シミズ病院(桂地区)、洛西シミズ病院(洛西地区)、洛西ニュータウン病院(洛西ニュータウン地区)、亀岡シミズ病院(亀岡地区)と立地エリアが分散していますので、そのメリットは患者本人には分かりにくいかもしれませんが、グループ内のどの病院に来ていただいても泌尿器科疾患全般にわたる診察を受けていただける体制を整えているということです。つまり、「自宅から通いやすい場所にある」「以前からなじみがある」など、ご自身が一番足を運びやすいと思う病院を受診していただければ大丈夫なのです。診察した医師が、来院された病院での外来治療でよいのか、手術が必要なのか、別の病院で手術や治療をするのがいいのかを的確に判断し、最適な治療を受けていただけるよう対応しています。

野々村:グループ4病院では、それぞれが地域に密着した急性期から慢性期までの医療を提供しています。泌尿器に関しては、各病院に経験豊富な医師がおり、手術や診察に使用する設備機能はほぼ同じ水準で、どの病院でも高度な医療を受けることが可能です。多くの人員を要する大がかりな手術を行う場合は、実施病院に他病院の医師が出向いて手術支援を行うなど、泌尿器科の医師同士が連携して処置に当たることもあります。医師同士のコミュニケーションに加え、重篤な症例に対しては電子カルテの機能を用いて患者情報を共有し、医師同士がコミュニケーションを取り治療方針を検討する体制も整えています。

伊夫貴:京都の西のエリアでは「泌尿器の病気ならシミズに行けば安心」と思っていただけるような、患者自身が病院選びに悩んだり、通院や治療に苦労したりすることのない地域医療の土台を作っていきたいと考えています。

また、昨今はレーザーや手術支援ロボットといった医療機器などが進歩していて、それらを使った高度な治療が可能になってきており、近い将来グループのどこかの病院に最新鋭の医療機器を導入することになろうかと思います。そうなれば、この精密機器で治療する機会をより広範囲の皆さまに享受していただけるように、グループの連携をより強化していきたいと考えています。

米田:つまり、グループ全体で見れば最新鋭の医療機器が揃っているという状態になるわけです。医師も動くし、時には患者さまも動いていただくことになりますが、情報共有をしながらよりスムーズに高度な医療を受けていただけるはずです。

野々村:これは泌尿器科に限ったことではなく、全診療科で今後可能になっていくことだと思います。それを泌尿器科が先陣を切ってやっていこうという話でもあるのです。それを伊夫貴先生のような若い医師が「やりましょう!」と声をあげてくれているので、われわれも患者のためシミズ病院グループのため取り組んでいます。

伊夫貴:医師としては、病院が違っても、「同じ医局で部屋が違うだけ」というような意識で対応できるような体制を築いていきたいです。そうすることで、地域医療も充実し、患者自身もそのご家族も安心して住み慣れた街で治療が受けられるようになると考えています。

シミズ病院グループの泌尿器科には、大学病院でさまざまな事例に取り組んできた医師や、腹腔鏡手術の優れた技術を持つ医師、癌治療の経験を積んだ医師など、各種資格や認定を持つ経験豊富な医師が在籍しています。

経験豊富な専門医・指導医が揃う恵まれた医療環境がある

「シミズ」の医療を信頼し、期待する患者ニーズに応える

米田:当グループ泌尿器科チームのもうひとつの強みは、高度な技術や豊富な知識を持った専門医が多数在籍していることです。常勤医師5名全員が厚生労働省認定の日本泌尿器科学会に定められた研修等を経て認定された専門医であり、研修医を指導する泌尿器科指導医の資格も持っています。

さらに資格を有するだけでなく、大学病院等で重篤な事例に取り組んできた医師、腹腔鏡手術や開腹手術などの優れた技術を持つ医師、長年現場で多種多様の症例に対応してきた医師など、泌尿器科に関するあらゆる知識・技術・経験を持つ医師が集結しています。

伊夫貴:このようなスペシャリストが各病院で地域に密着した医療を行いながらも積極的に連携し、大病院に勝るとも劣らない高度な医療提供を実現しています。医師として、正直これはかなり恵まれた医療環境だと感じています。

冒頭にお話しましたが、泌尿器科の疾患や治療というのは大変幅広いものです。また、無症状だったり、ご本人が自覚していなかったりする場合も多く、気がついたときにはかなり進行しているということも起こります。そのため、グループ間で救急搬送されてきた方やリハビリで訪れた方の中で、担当医師や看護師などが気になる症状を見つけて、泌尿器科に連絡が来るという例も多々あります。

野々村:その場合、(患者)それぞれの状況によって、現在かかっている病院で対応したほうがよいのか、別のグループ病院で対応したほうがいいのか、医師間で話し合い・調整しながら治療を進めています。

泌尿器科の代表的な(急性期)疾患というと、やはり前立腺癌などの癌治療を行うことが多いです。京都という土地で長く医療に従事してきたからこそ、ありがたいことに「シミズ」の名前を地域の方が信頼してくださっていて、症状によって例えば亀岡シミズ病院を紹介したときも「シミズさんにはいつもお世話になっているので、シミズグループの病院ならそちらでの治療を受けます」と言ってくださる患者の方々が多くいらっしゃいます。この言葉をいただくたびに、医師として恥じないように今後も研鑽を積んでいこうという気持ちになります。

グループ間・診療科同士の垣根が低く、素早い対応が可能

米田:さきほどもお話が出ましたが、泌尿器科に診察に来られて疾患が分かるよりも、その他の科で問診や検査、治療を行っている際に「そう言えば最近排尿がしづらい」「なんとなく調子が悪い気がする」というようなお話を聞いて、それでは泌尿器科でも一度診察をしてみましょうかという流れの中で疾患が見つかることも多いように感じます。早期発見にもつながり、とてもいい傾向だと思います。

こうした治療が可能なのも、泌尿器科同士の連携だけでなく、別の診療科とも連携がとりやすい当グループだからこその強みではないかと思います。

伊夫貴:大規模病院になると、治療中に別の疾患が見つかった場合も、まずはひとつの治療に専門的に当たってから次の診療科の治療にかかるので、複数の病気を患っていらっしゃる方の同時治療は難しいケースが多いものです。しかし、ご年配の方などは複数の疾患を持っていらっしゃることも多いので、患者の負担を減らしスムーズに対応していくには、各科の連携は欠かせません。当院ではグループ間や他の診療科との垣根も低く、全体で連携しやすいので迅速に的確な治療が行えます。

野々村:こうした連携は当グループの強みでもありますが、病人のことを思えば、本来は、病院間の全科がこのようなつながりを持って、積極的に行っていくべきだと私は考えています。

また、泌尿器科の手術の際に、消化器外科の医師や他科の医師と一緒に手術室に入る、ということなども当院では珍しくありません。複数の手術を一緒に行うことができ、なおかつ術後のケアなども情報共有しながら対応できるので、患者本人にもご家族にも負担が少なく、安心していただける部分はあると思います。

有名な大学病院などもたくさんある中で、シミズを選んでくださる方々の信頼に応えられるよう、これからも熱量を持って、個々の医療技術を磨いていきたいです。そして、技術だけでなく、患者本人やご家族に安心していただけるきめ細やかな対応や、病院全体での連携づくりに積極的に取り組んでいきながら、地域全体の医療を充実させていきたいですね。

洛西ニュータウン病院 泌尿器科部長

伊夫貴 直和

プロフィール

2001年大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)医学部卒業。大阪医科大学付属病院、済生会中津病院、北摂総合病院での勤務を経て海外の大学で研修。帰国後は、野崎徳洲会病院、市立枚方病院、交野病院などの勤務を経て、2021年7月より洛西ニュータウン病院で勤務。

資格・経歴

日本泌尿器科学会専門医・指導医

泌尿器腹腔鏡技術認定医

日本内視鏡外科学会技術認定医(泌尿器腹腔鏡)

ダ・ヴィンチサージカルシステム認定医

日本がん治療認定医機構がん治療認定医

緩和ケア講習修了

洛西ニュータウン病院 泌尿器科顧問

野々村 光生

プロフィール

1984年京都大学大学院(医学研究科博士課程)卒業。京都大学医学部附属病院、神戸市立中央市民病院、国立京都病院、京都桂病院での勤務を経て、2017年より洛西ニュータウン病院で勤務。2018年5月より現職。

資格・経歴

日本泌尿器科学会専門医・指導医

日本泌尿器科学会保険委員会保険委員

日本性機能学会専門医

日本透析医学会専門医

日本リハビリテーション学会臨床認定医

日本医師会認定健康スポーツ医

医学博士

亀岡シミズ病院 副院長

米田 公彦

プロフィール

1985年京都府立医科大学医学部卒業。京都府立医科大学付属病院、国立舞鶴病院、古賀総合病院、公立南丹病院(現・京都中部総合医療センター)での勤務を経て、2014年11月より亀岡シミズ病院で勤務、副院長に就任。

資格・経歴

日本泌尿器科学会専門医・指導医

泌尿器腹腔鏡技術認定医

日本内視鏡外科学会技術認定医

日本泌尿器内視鏡学会評議員

日本がん治療認定医機構がん治療認定医

緩和ケア講習終了

医学博士